あまりにもヒマなので、仕事部屋の片付けをしているんですが、しばらく読んでいなかった雑誌や書籍、資料なんかが出てきて、作業が滞っちゃうという「あるある」状態に陥っています。まぁ、期限があるわけでもないし、使える時間はたっぷりあります、残念ながら(笑)。
出てきた資料の中で、すっごいのがありました。全日本ジムカーナ選手権が今のようにシリーズになる前の、一発勝負の時代の開催報告書です。ジムカーナが盛んになってきて、数年後のイベントです。あえて、いつのどの大会かは言いませんけど。ちなみに写真の大会ではございません(笑)。当該する大会の写真がなかったもので。ハハ……。ただ、こんなに観客が集まったというのは、大いに理解してもらえると思います。
まずエントリー台数がすごい。実に180台! レディースクラスを含め、7クラスでこの台数ですから、最多で33台となっています。この多さでオーバーオールウィナーは、1分フラット。今にして思うとちょっと短いですけれども、見ていて物足りなかったという記憶はないですね。まだまだすごいことは、いっぱいあります。
まず協賛企業が39社。それぞれ大小、あるいは違いはあるんでしょうけど。オフィシャルの総数は155名。コース委員だけで30名いました。で、先の台数で競技は9時スタートで、表彰式が4時から。お昼に1時間程度、コースオープンがあって、この時間ですから、いかにテンポが良かったか分かります。
で、2デイ開催なんですけど、土曜日は午前と午後に1本ずつ公式練習を行い、その間にプレスジムカーナなんかやっていました。ああ、思い出しました、私も出ましたが、結果は惨敗でした(笑)。ドラミは土曜日のうちに会場ではなく、別な施設にドライバーと関係者をまとめてバスで送って行うというのも、私は後にも先にも記憶がありません。
テナント出店が25軒。うち3軒が食品関係で、おかげで食べるものには困りませんでした。今ほどコンビニがどこにでもあるような時代じゃなかったから、これは大いに助かりましたね。この報告書には記載されていないけど、確か公衆電話も臨時で何台か備えていたんじゃなかったかな? ええ、まだ携帯電話が普及する前で、自宅で待つ家族にすぐ報告できるようにって。
何より驚いたのは、日曜日の観客入場者数が12,000人。土曜日ですら3,000人っていうから驚き。そのうち5,400人が前売り券で、当日は天気も良かったから、当日券もドカッと売れたことになります。ちなみに用意されたゴミ籠が70個で、終了後のゴミの総数は8トンですって。そりゃ人も入っただろうなっていうのが分かります。プレスも23社入って、合計67人! いや〜華やかな時代でしたね。
もしかしたら、この前後の年でもっとすごいことになっていたかもしれませんが、それでもやっぱりすごいには違いないです。ぶっちゃけ、今のオーガナイザーさんがこの数字を知ったら、ため息ついちゃうでしょうね。そのぐらい、この時代はスケールが違っていました。まぁ、30年以上も前の話で、いわゆるバブルって言われた頃でもありますけど。
さ〜て、このコラムも書き終えたから、また片付けでもしましょう。次は何が出てくるかな(笑)。
モータースポーツジャーナリスト。大学在籍時からモータースポーツ雑誌編集部に加わり、90年からフリーランスに転身。以来、国内レースを精力的に取材。本当に力を入れたいのは、非メジャー系レース。特にエントリーフォーミュラのスーパーFJに関しては右に出る者はいないが、並ぼうとする者もいないのが悩みの種?スーパーGT(主にGT300)とスーパー耐久は全戦取材を予定。6月14日生まれ、東京都出身。