2019年の取材納めとなった、Vitz & 86/BRZドリームカップはトップ争いに関して、非常に見応えのあるものでした。予想をはるかに超えて、そのあたりはレースレポートでも感じ取ってもらえると思うのですが、年の最後に苦言を申し上げたい。ペナルティ多過ぎ!
86/BRZクラスで12件、Vitzクラスで19件、Vitz CVTクラスで1件。合計32件って、なんなの! 中には3回も食らったチームもある。あと420秒のペナルティストップって、前代未聞だよ。レースそのものは6時間耐久で、最大4人まで乗車可能だから、みんなで楽しもうという趣旨は理解できます。燃費レースの色合いも強いから、必ずしも速く走る必要はない。
だから、普段のシリーズに出ていないドライバーも多いんでしょうし、耐久レースに慣れていないってチームもまた多いんでしょうが、それにしたって! ちゃんと規則書を読んで、ブリーフングの話もしっかり聞きましょう。SC中のコースアウトとか、SCリスタートの追い越しとか、スーパー耐久なり、スーパーGTなり普通に見ていれば、そういうのがダメだって分かるはず。なんだかなぁ〜、って冒頭でも述べたように、レースそのものが面白かっただけに、よけいガッカリでした。
チームが悪いのか、ドライバーが悪いのか、それぞれなんでしょうが、お互いの努力が無駄になってしまうわけですよ、ペナルティを受けて順位を落とせば。「なんだよ〜」ってなるのを、理解した上でレースすべき。あと、せいぜい5、6回のピットで済むところを、12回も入ってきたチームもあって、そりゃレースのやり方を熟知していないからだろうって。大きなお世話かもしれませんが、ちょっと後味悪過ぎました。
まぁ、ぶつくさ言いつづけて、シーズンの終わりにするのも悲しいので、もう話題を変えます。いや、久々に頑張ったシーズンでした。テストを含めると、実に40イベント取材! 全日本ジムカーナを復活させたのが、けっこう大きかったかも。10戦中5戦も行ったしなぁ。その一方で、全部追いかけられたのはスーパーGT、スーパー耐久、86/BRZレースだけで、スーパーフォーミュラに関しては1戦も行けなかった。そうしたから、ジムカーナに行けたっていうのはあるんですけどね。
新たに取り組んだのがサーキットトライアル。まぁ、これは単独のイベントではなかったんですが、今までは正直、休憩の時間とさせてもらっていたんです。しかし、JAFの地方選手権がかかっているということで、JAFスポーツの取材が入った時はマストとなったわけ。別にバトルしているわけじゃないので、流れをつかむにはずっと見ていなきゃいけない。
で、大変は大変なんだけど、いざコメントを聞きにいくでしょ? みんな取材され慣れていないから、皆さんそういうのを喜んでくれるのか、コメントがすごく純粋! こっちも何を聞くか苦労もしたけど、うまく噛み合った時は、こっちも嬉しいんですよ。食わず嫌いはいかんなぁ……って、つくづく思いましたね。
まぁ、昨今のローカルレースはスケジュールがギチギチなんで、申し訳ないと思いつつスキップさせてもらうレースもあるんですが、今後もできる限り見たレースは取材して、少なくてもウィナーの声は拾っていこうと思っているので、ご協力お願いします。今は来年のスケジュールを組んでいる最中なんですが、かなり全日本ジムカーナと86/BRZレースのバッティングが多く、頭を抱えています。ジムカーナチャンピオンの何人かが、86/BRZレースへの参戦表明をしているだけに、
これもまた「なんだよ〜」って話なんですけどね。まだスケジュールの発表されていないシリーズもあるので、まだまだ頭抱えそうだし、気分としては悩ましいんですけど、来年も全開で行きますので、全国の皆さん、よろしくどうぞ! あ、そうそう、年末年始だけコラムもちょっとお休みしますので、年内はこれが最後。良いお年を〜。
給油をガソリンスタンドで行う、ゆるい雰囲気のレースではあるんですけど、気持ちまで緩めてもらっては困ります!
モータースポーツジャーナリスト。大学在籍時からモータースポーツ雑誌編集部に加わり、90年からフリーランスに転身。以来、国内レースを精力的に取材。本当に力を入れたいのは、非メジャー系レース。特にエントリーフォーミュラのスーパーFJに関しては右に出る者はいないが、並ぼうとする者もいないのが悩みの種?スーパーGT(主にGT300)とスーパー耐久は全戦取材を予定。6月14日生まれ、東京都出身。