今年最初の取材が、無事完了いたしました。先にご報告したとおり、一発目は関東ジムカーナ選手権の開幕戦。2月アタマの開催で「ずいぶん早いなぁ〜」と思っていたら、夏の間は富士スピードウェイが全面的に使えないじゃないですか? その前も3月以降のスケジュールが調整つかないことから止むを得ず、この時期の開催となったそう。降雪の心配もあり、どうなることやら……と思っていましたが、日曜日の未明にほんのちょっと降っただけで、朝起きてみたら舗装されていないところが、うっすら白くなっている程度でした。
富士までの道中は凍結もしていなかったんですが、肝心のコースが凍結! まぁ、御殿場の街中よりも標高も高いから仕方ありません。これは第2ヒート勝負になるなと思っていたんですが、競技前の慣熟歩行から開始時間を遅らせることに。幸い、上空には青空が広がっているので、時間の経過とともに路面状態が向上するのは確実。競技スタートも遅らせたわけでしたが、これは賢明な判断でしたね。
聞けば、あらかじめこうなることを見越し、コース設定も比較的短めにしていたとのこと。ならば、最初からディレイってことで、もう1時間寝かせてくれよ〜とも思いましたが、それは言いっこなし。競技長は昔のジムカーナドライバーで、同い年のなんでも言い合える相手。いろいろ聞いたんだけど、スタートしてからまもなくのターン4連発は、早めにタイヤを温めてもらうための配慮なんだとか。で、そこから踏んでもらおうと。
地方選手権は本当に久々の取材だし、他のイベントとの比較は現状を知らないから、できないけれども、こういったドライバー目線っていうのは、エントラントにはジワジワ来るところなんじゃないかな? おまけに電子レンジ2個配備の、常時お湯供給体制はまいった! おかげであったかいお弁当も、カップ麺も食べられたし、どうにもありがたし、ありがたし。
2台が出走を取り消し、エントリー75台は過去を知る身としては寂しい限りですが、不成立だったクラスもあったから、今の状況においてはまずまずとのこと。逆に言うと、横のつながりがしっかりしているんでしょうね。「気候的にも不安定だから、今回は見合わせておこう」とか相談し合って。だから、少ないなりにはパドックの雰囲気は良し。
取材はね、全日本選手権以上に必死(笑)。誰がどんなドライバーか分からないんで。事前に下調べして、せめて去年のランキングぐらい見ておけばよかった……と思ったけれど、それは後の祭り。だったはずなんだけど、アナウンスで昨年の実績を話してくれたのは助かった! 走りをチェックしつつ、しっかりメモ取ったりして。車両保管はパドックだったんですが、解除後もゼッケン剥がしていなかったし(昔はすぐ剥がしていた覚えあります)、ドライバーもみなさん、競技終了後は片付けもあって、車両のそばにいてくれたのは助かりました。タイミングにも恵まれたんですが、話を聞きたい方にはスムーズに全員聞けましたし。
何はともあれ、なんとかなった……という感じだったんですが、何がいちばん驚いたかというとパドックにミシュランの小田島さんがいたこと! 国産タイヤメーカー3社のスタッフもいて、つまり4社いたわけです。「地区戦の開幕戦に、こんなこと普通ありえない」って。
なぜ小田島さんがいたかっていうと、今年から関東の地区戦に新しいクラスができて、UTQGのトレッドウェア280以上のタイヤしか使えなくなったんです。要するに排水性も良くてロングライフなタイヤってことなんですが、これに適したタイヤがミシュランに多く、ドライバーへのサポートを開始したのと現状の視察ってことだったんですね。ナンバー1シェアだったことを、非常に驚いておられました。
予想どおり旧交も温められましたし、まぁ、いい一発目でした。あとはレポートを書くだけ。これが案外大変だったりする(笑)。
モータースポーツジャーナリスト。大学在籍時からモータースポーツ雑誌編集部に加わり、90年からフリーランスに転身。以来、国内レースを精力的に取材。本当に力を入れたいのは、非メジャー系レース。特にエントリーフォーミュラのスーパーFJに関しては右に出る者はいないが、並ぼうとする者もいないのが悩みの種?スーパーGT(主にGT300)とスーパー耐久は全戦取材を予定。6月14日生まれ、東京都出身。