今回お届けするのはS耐サポートのヴィッツレースです。これが一風変わったスケジュールでね、予選・決勝ともに日曜日の午前中にやっちゃったんですが、土曜日に専有走行が3本もあったんですよ。だったら、予選も土曜日のうちにやっちゃえば良かったのに。そうすれば、みんな1時間ぐらいよけいに寝られたのでは! う〜ん、謎です。
第1戦でデビューウィンを飾った原俊平が、2戦連続でポールポジションを獲得。「よけいなことを考えずに走ったのが良かったのかもしれません。でも、いいタイムです」と原。第1戦は決勝で接触があって、相手のペナルティで繰り上がっただけに、「今度こそ、いいトップ争いをして、先頭でチェッカーを受けたいですね」ともつけ加えていた。2番手にはコンマ2秒差でディフェンディングチャンピオンの三浦康司がつけるも、そのペナルティの影響は今回にも残って3グリッド降格に。「しっかり追い上げますよ、当たらないようにして」と三浦。繰り上がって2番手につけたのは羽田隆一郎だ。
決勝では三浦が絶妙のダッシュを決めて3番手にまで浮上するが、原と羽田には届かず。しかし、早々に後続を引き離して最後まで3台で、激しいトップ争いを繰り広げた。特に三浦の羽田へのチャージは鋭かったものの、メンタルの強さに自信を持つ羽田は、そのつどガードを固めて逆転を許さず。その間に、やや原も差を広げたのだが……。「最後はタイヤが厳しくなったし、シフトミスも何度かあって、逃げ切るまでにはいきませんでした。でも、トップでゴールできて良かったです!」と連勝飾るも、原は辛勝だったことを明らかに。そして羽田も「僕にもトップに立つワンチャンスがあったのに、それを逃したのが痛いです」と。そして三浦は「後ろから行くのは難しかったですね。行けそうなチャンスはあったんですが、当たってまたペナルティを受けても仕方ないので」と、それぞれに満足しきれぬ部分はあったよう。次のレースにスカッとする展開を期待したい。
モータースポーツジャーナリスト。大学在籍時からモータースポーツ雑誌編集部に加わり、90年からフリーランスに転身。以来、国内レースを精力的に取材。本当に力を入れたいのは、非メジャー系レース。特にエントリーフォーミュラのスーパーFJに関しては右に出る者はいないが、並ぼうとする者もいないのが悩みの種?スーパーGT(主にGT300)とスーパー耐久は全戦取材を予定。6月14日生まれ、東京都出身。