は〜い、今年最初の速報です! これからしばらく、またよろしくどうぞ(笑)。しかし、いい天気でした。今年も「サーキットの晴れ男」は続きそうです。もし、降った時は、私を超えるほどの邪悪な念を持っている人がいたということ! なんとなく確信しました。たぶんピットレポーターでおなじみの、うちのT会長じゃないかと思っています。
「練習不足で心配だったんですけど」と語りながら、清水康友が大八木龍一郎を抑えてポールポジションを獲得。このふたりだけが1分46秒台に乗せており、決勝はマッチレースとなることが予想された。実際に、そのとおりの展開に。清水はややスタートに出遅れたものの、大八木を従えて1コーナーへのホールショットに成功。だが、大八木もピタリ食らいついて離れなかったからだ。その大八木は4周目のリボルバーで清水を抜いてトップに立つが、次のヘアピンで清水は再逆転。なおも離れず続いた大八木だったが、再びのチャンスは訪れず、コンマ2秒差で清水の逃げ切りを許すこととなった。
「やっぱり練習不足が響きました」と苦笑いした清水だったが、先制パンチに成功した。3位は予選6番手から、じわりじわりと順位を上げてきた竹内耕二が獲得した。
チャンピオンの入山翔、ランキング2位の菊池宥孝が卒業を果たしたからには、3位の自分が……とばかりに、貫戸幸生が意地を見せた。開始から間もなくトップに立つと、徐々にタイムを縮めていって、その座を譲らず。初めてのポールポジションを獲得することとなった。2番手には妹尾俊郎が、そして3番手には初のフル参戦となる鹿谷遼平がつけていた。
好スタートを切ったのは妹尾。貫戸を従えて1コーナーに飛び込んでいく。だが、妹尾のトップは1周しか続かず。バックストレートで前に出た貫戸はトップに立つと、一気にスパート。逆に妹尾は後続集団に捕まり、貫戸の逃げを許してしまう。一方、3周目から2番手を走行したのは最後尾スタートだった鶴岡秀磨。だが、貫戸には近づくことができなかったばかりか、予選でも見舞われたエンジントラブルで、やがて戦線離脱。最後は7秒差で貫戸は逃げ切って初優勝を苦節3年にして、ついにつかむこととなった。「一緒にバトルした仲間が、マナー良くバトルしてくれたので、楽しめました」と貫戸。続いて鹿谷がゴールするも、最低重量違反で無念の失格に。繰り上がって妹尾が2位を、太田浩が3位を獲得した。
Wヘッダーとなったポルシェトロフィーは、予選のベストタイムでレース1の、そしてセカンドベストタイムでレース2のグリッドを決定。いずれもトップで、Wポールとなったのは松島豊だった。レース1の決勝では、松島が好スタートを切って、オープニングの1周だけで約2秒のリードを確保。これに続いたのは予選6番手から、一気に順位を上げてきたMUSASHIだった。が、そのMUSASHIの勢いをしてなお、松島に迫ることはできず。5周目には、ほぼ8秒の差をつけた。
しかも、2番手争いが極まったあまり、MUSASHIはコースアウトして6番手に後退。これをミラー越しに見た松島は、その後ペースを抑えても、後続から脅威を受けることはなかった。
「まず1勝です」と松島。2位は滝澤智幸が、そして3位は山本賢が獲得した。
正木勇二が藤井大温をコンマ07秒差で従え、ポールポジションを獲得。だが、そんな僅差とは裏腹に、正木はいきなり逃げて1周目だけで、2秒3のリードを築いて、そのまま逃げていくかと思われた。だが、4周目の3秒2をピークに、その差が徐々に詰まっていく。詰めていったのは、もちろん藤井。7周目には背後にまで迫り、あと一歩で逆転というところで、手痛いシフトミスを喫してしまう。これにより、正木は辛くも逃げ切った。「内圧が……。それで追いつかれてしまったんですが、なんとか逃げきれて良かったです」と正木。混走のNゼロ-86は山崎竜生が、最初から最後までトップの座を明け渡さなかった。
予選2番手から山本賢が好スタートを切り、松島豊に迫ったものの、逆転するまでには至らず。そればかりか山本は、2コーナーで滝澤智幸に、アトウッドでMUSASHIに相次いでかわされてしまう。一方、松島はレース1同様、早々に逃げていき、今度は最終ラップまでアクセルを緩めず。最後はピットで見守っていたクルーの労をねぎらうべく、ストレートでスピードを落としたが、それでも9秒差の圧勝となった。「実はメーターが壊れていて」と勘のシフトチェンジだったことをレース後に明らかにしたが、正常に機能していたら、さらに逃げていた可能性も。いずれにせよ2連勝で好調なスタートを切った。2位は滝澤が、3位はMUSASHIが獲得した。
今回は1台だけの参加となったNDロードスターだったが、その藤田慎平は接触によって早々とリタイア。これにより完走を果たしたのは、NAロードスター勢のみに。その中でも際立っていたのが、ここまで2連覇の金森成泰だった。予選から2番手の山崎聡一に1秒の差をつけていただけに、決勝においても誰の追随を許さず。「今日はもう完璧でした。今年もパーフェクト狙います」と金森。2位でゴールは橋村剛で、3周目のリボルバーでポジションを上げ、そのまま後続を引き離していった。3位は石川仁士が獲得。
モータースポーツジャーナリスト。大学在籍時からモータースポーツ雑誌編集部に加わり、90年からフリーランスに転身。以来、国内レースを精力的に取材。本当に力を入れたいのは、非メジャー系レース。特にエントリーフォーミュラのスーパーFJに関しては右に出る者はいないが、並ぼうとする者もいないのが悩みの種?スーパーGT(主にGT300)とスーパー耐久は全戦取材を予定。6月14日生まれ、東京都出身。